まず結論から

  • 一般的な近視 = 30分〜2時間。 検眼15分 + レンズ加工30分。予約も、処方箋も、診療紹介状も一切不要。
  • 乱視が強い・度数が高い = 1〜3日。 乱視度数 -2.00が分かれ目。これを超えると工場に注文する RXレンズになる。
  • 累進多焦点・調光レンズ = 4〜7日。 必要なら旅行の初日に注文し、最終日に受け取るスケジュールを組むべし。

ソウルでメガネを作った外国人旅行者が口を揃えて言う言葉がある。「コーヒーを一杯飲んで戻ってきたら、もうメガネが出来上がっていた」と。アメリカやヨーロッパで検眼の予約を取るだけで2週間、レンズを受け取るまでさらに1〜2週間かかることを思えば、不思議なくらい早い。

だが、全員がそうというわけではない。乱視の強い人、度数がとても高い人、老眼用の累進レンズが必要な人は「数日後に来てください」と言われる。なぜある人は50分で、ある人は5日なのか——その境界線がどこにあるのかを整理した。


ソウルでメガネを作るのにかかる実際の時間は?

単焦点(近視・遠視矯正用)レンズで度数がよくある範囲なら、30分から2時間。 明洞(ミョンドン)のダビチ眼鏡で実際にメガネを作った体験談を見ると、検眼15分、レンズ加工約30分、フレームを選ぶ時間まで含めて、店に入ってから出るまで合計50分だった。

15
無料検眼(視力・屈折・乱視・眼圧・瞳孔間距離など)
30
在庫レンズの切削・加工(店内奥の加工室)
0ウォン
検眼費用 — アメリカでは$50〜250
1〜3
乱視・強度数 特注(RX)レンズ

⏱ レンズの種類別・実際の所要時間

レンズの種類所要時間理由
単焦点 + 乱視なし/軽度(CYL -2.00以内)30分〜2時間店頭在庫レンズを取り出して削るだけ
単焦点 + 高屈折(1.67・1.74)即日〜2日よくある度数なら在庫、なければ注文
乱視が強い(CYL -2.00超)1〜3日RXレンズ=工場特注
左右の度数差が大きい(不同視)・プリズム2〜4日個別設計が必要
累進多焦点(老眼)4〜7日メーカー納期自体が4〜7日
調光レンズ(フォトクロミック)2〜7日在庫の範囲が狭い
度付きサングラス(単焦点)即日〜2日染色工程が追加される

「数日」の数え方に注意

メガネ店の言う「3日」は営業日基準であることが多い。金曜の夕方に注文すると、月・火が過ぎて水曜に仕上がるという意味。レンズ工場と物流が週末は休みだからだ。スケジュールがタイトなら、「数日」ではなく「○月○日○時」とはっきり確約を取っておくのが安全だ。


なぜ韓国はこんなに早いのか?

アメリカ式モデルでは、メガネは医療パイプラインだ。検眼士(optometrist)の予約 → 別途検眼費用 → 処方箋の発行 → その処方箋を持って販売店へ → 外部工場でレンズ製作 → 数日〜数週間の待ち。段階ごとに別の人、別の建物だ。

韓国ではこの全過程がひとつの店の中に収まっている。

👁️
店内検眼
国家免許を持つ眼鏡士がオートレフラクトメーター・フォロプターで直接測定。購入時は無料。
📦
在庫レンズの常備
よくある度数組み合わせは、あらかじめ完成品の状態で引き出しにストックされている。
⚙️
店内加工機
CNCレンズエッジャーがカウンターの後ろに。フレーム形状に合わせて削るのは10分足らず。
🔧
即時フィッティング
完成後、鼻パッド・テンプルの角度を顔に合わせて調整。無料、後日再来店でも無料。

肝は二つめ——在庫レンズ(ストックレンズ)だ。韓国のメガネ店は、統計的によく出る度数組み合わせを、あらかじめ完成された円形レンズとしてストックしている。客の度数がその範囲に収まれば、工場に注文する理由はない。引き出しから取り出してフレーム形状に削れば終わりだ。


では、どんな場合に即日受け取れるのか?

即日受け取りは、つまるところ「自分の度数がそのメガネ店の引き出しにあるか」の一点で決まる。条件はおおむね以下のとおり。

即日受け取りがほぼ確実な条件

  • 球面度数(SPH)がおおむね-6.00以内の近視
  • 乱視度数(CYL)が-2.00以内
  • 左右の度数差が大きくない
  • 単焦点(累進ではない)
  • 基本屈折率(1.56〜1.60)またはよくある高屈折(1.67)
  • 開店〜午後5時までの注文

逆に即日が難しくなるサインはこうだ。度数が-6.00を超える強度近視、乱視-2.00超、1.74超high屈折、累進・調光・特殊コーティング、左右の視力差が激しい不同視、そして閉店2時間前の来店

チェーン店が早い理由、街の店が早いケース

一般的には大手チェーン店ほど在庫の幅が広く、即日の確率が高い。ダビチ眼鏡は全国330余りの店舗に自社レンズ生産体制を備え、明洞・カンナムのような観光商圏の店舗は外国人向けの度数在庫も広く確保している。

ただし南大門(ナムデムン)メガネ卸売商街は例外だ。ここにはレンズ流通業者が密集しており、在庫にないRXレンズでも24〜48時間で納品されるケースが多い。メガネ流通量のかなりの部分がこの路地を通る。


乱視が強いと、なぜ急に数日かかるのか?

乱視レンズは回転対称ではないからだ。近視レンズはどの方向から見ても同じ曲率なので、円形で大量生産してストックできる。しかし乱視矯正用のトーリックレンズは方向ごとに屈折力が異なる。つまり度数(CYL)× 軸(AXIS、1〜180°)の組み合わせ数が爆発的に増える。

軸が1度刻みで180通り、ここに乱視度数と球面度数の組み合わせまで掛け合わせると、在庫でカバーできる範囲をすぐに超えてしまう。だからメガネ店は最もよく出る区間だけを在庫し、残りは工場に個別注文する。

業界で通用する境界線は乱視度数 -2.00だ。これを超えるとRX(特注)レンズの領域に入り、-4.00を超えると事実上例外なく特注となる。価格もこの地点で2倍以上に跳ね上がる。

🔍 自分の処方箋で確認すべき箇所

表記意味即日受け取りの観点
SPH(S、球面)近視(−)・遠視(+)度数-6.00以内なら在庫の可能性高
CYL(C、円柱)乱視度数-2.00以内なら即日の可能性大
AXIS(Ax、軸)乱視の方向、1〜180°値そのものよりCYLの大きさがカギ
ADD(加入度)老眼加入度値があれば累進 → 4〜7日
PD瞳孔間距離店舗で測定してくれるので知らなくてOK

特注(RX)レンズは正確に何日かかるのか?

ここでありがちな誤解がひとつ。「特注だから2週間ぐらいかかるだろう」と思う旅行者が多いが、韓国のRXレンズは世界的に見ても異例なほど早い。

メガネ業界の資料によれば、国産RXレンズは注文受付から生産・配送まで全工程が1〜2日で完了する。南大門の流通ラインでは24〜48時間納品を求められるケースも珍しくない。ただし累進多焦点レンズは4〜7日経たないとメガネ店に届かない。

逆説:早すぎて業界が心配している

RXレンズの製造工程は、注文書受付 → 半加工 → コーティング → 研磨 → 光学検査 → 外観検査を経る。国内メーカー関係者は「きちんとした工程を経るには最低2泊3日必要なのに、消費者が早く求めるから仕方ない」と語る。実際に業界では品質のために納期を延ばすべきだという声が上がっている。

旅行者にとってこの言葉の意味はこうだ——「3日かかる」と言われたなら、それは遅いのではなく、きちんと作っている証拠だ。無理に急かして1日縮める理由はない。

📅 特注レンズの種類別・納期

タイプメガネ店到着まで完成までの合計
国産RX 単焦点(乱視・強度数)1〜2日1〜3日
輸入ブランドRX(国内生産)2〜3日2〜4日
輸入ブランドRX(海外生産)5日〜1週間以上
国産累進多焦点4〜7日4〜7日
累進 + 高屈折 + 特殊コーティング5〜7日約1週間

どこで作るのがベストか — チェーン店 vs 街のメガネ店 vs 南大門

🏪 店舗タイプ別比較

中低価格チェーン店街のメガネ店南大門メガネ商店街
代表例ダビチ、Euttum50、Look Opticalホンデ・カンナム・明洞の個人経営店メガネ卸売商街一帯
価格均一料金、予測しやすい店舗により異なる最も安い、値引き交渉の余地あり
即日確率高い(在庫の幅が広い)店舗規模によりばらつき高い + RXも24〜48時間
外国語明洞・カンナム店は英・日・中対応運次第限定的
RX対応安定店舗により異なる流通密集=早い
アフターサービス全国の店舗どこでもその店舗のみ限定的
税金還付大体可能店舗確認が必要不可の店舗多し

状況別おすすめ

  • 度数が普通でとにかく安く → 南大門。フレーム+レンズ フルセット3万〜6万ウォン台から。
  • 乱視が強い・度数が高い → 大手チェーン店。RX対応が安定しており、日数の約束が正確。
  • 韓国語がまったくできない → 明洞・カンナムの観光商圏店舗。眼球の状態・レンズの種類といった専門用語まで多言語で説明してくれる。
  • トレンディなフレームを探す → ホンデ・ヨンナム。学生街なのでデザインの回転が速く、価格も低め。
  • 累進多焦点が必要 → 到着初日に注文。種類を問わず4〜7日。

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気になる価格は?

💰 フレーム + レンズ 完成品の価格帯(2026年基準)

構成価格帯備考
南大門 基本フレーム + 基本レンズ3万〜6万ウォン最も安い選択肢
チェーン店 均一料金セット1万〜9万ウォンダビチ 1・3・5・7・9万ウォン定額制
ハウスブランドフレーム + 単焦点10万〜15万ウォンチタン・アセテートなど
乱視(トーリック)レンズ込み8万〜20万ウォンRX領域から価格が跳ね上がる
高屈折1.74(国産)8万〜15万ウォンレンズのみの価格
高屈折1.74(ツァイス・ホヤ・エシロール)20万〜40万ウォンレンズのみの価格
累進多焦点+10万〜20万ウォンレンズ追加分

旅行者だけが得られる特典

  • タックスリファンド — 3万ウォン以上の購入で還付対象。英語レシートをリクエストし、空港で手続きする。
  • 自国の保険請求 — 視力補償のある保険なら、英語レシートで海外請求できるケースが多い。処方箋のコピーも一緒に依頼しよう。
  • 新しい処方箋をもらう — 検眼結果を紙や写真で残しておけば、帰国後のオンライン注文にそのまま使える。
  • フレーム価格 ≠ 総額 — 陳列棚の値札は通常フレームのみの価格。レンズオプションを選んだあと、削り始める前に総額を確認しよう。

スケジュールはどう組めばいい?

🗓 旅行日数別の戦略

状況こう動く
明日出国なのにメガネが壊れた午前中にチェーン店か南大門へ。単焦点ならその日のうちに仕上がる。
3泊4日・度数が普通どの日でもOK。1時間で完了。
3泊4日・乱視が強い到着当日か翌日午前中に注文。1〜3日必要。
累進多焦点が必要必ず初日に。4〜7日かかるので短期旅行なら諦めるほうが無難。
複数本作りたい初日にRXを1本注文 → 待っている間に単焦点の予備を即日で。

時間を短縮する5つのコツ

  • 普段使っているメガネを持っていく。 レンズメーターでスキャンして度数をそのままコピーできる。レンズが割れていても大概は可能。
  • 平日の午前中に行く。 週末の午後、ホンデ・明洞は待ち時間が発生する。
  • 度数を先に伝える。 入るなり処方箋かメガネを見せれば、「在庫ありますか」をすぐ確認してくれる。
  • 即日不可なら他店を尋ねる。 チェーン店なら同じブランドの他店在庫を照会してくれる。
  • 閉店2時間前には行かない。 加工室の締め時間は店舗の閉店より早い。

知っておくと役立つこと

処方箋は必要ない。 韓国の眼鏡士は国家免許資格職であり、メガネ店で屈折検査を直接行う。ただしこの検査は視力矯正のためのものであって、眼疾患の診断ではない。目に痛み・飛蚊症・視野欠損などの症状がある場合は、メガネ店ではなく眼科に行くべきだ。

予約も必要ない。 ウォークインが基本だ。

14歳未満の子どものメガネは別だ。 満6歳未満は眼鏡士が単独で視力検査を行えないため、眼科の処方箋が必要になる。子どものメガネを作る予定があれば、事前に確認しておこう。

コンタクトレンズはまた別の問題だ。 ソフトワンデー球面レンズはほとんど在庫があるが、乱視用トーリックコンタクトレンズは在庫を置かない店が多く、2〜4週間かかることもある。メガネよりもむしろコンタクトのほうが時間がかかるというわけだ。旅行中に乱視用コンタクトが必要なら、期待値を下げておいたほうがいい。

アフターサービスは無料。 鼻パッド交換、テンプルの角度調整は購入店でいつでも無料。チェーン店なら他店舗でも可能だ。帰国前にもう一度立ち寄り、フィッティングを整えてもらうといい。


データと出典

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Klook.com

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