千戸(チョンホ)で冷麺を食べたら、たいていの人は蚕室(チャムシル)へ戻ります。でも5号線にあと2〜3駅乗ると、街の空気がもう一度変わります。 飲食街のネオンが消え、団地と市場、塾の並ぶ通りのあいだに、カルグクス屋やタッパル屋が現れるのです。

吉洞(キルドン)、遁村洞(トゥンチョンドン)、明逸洞(ミョンイルドン)、高徳洞(コドクドン)。江東区(カンドング)の東側にあるこの4つの町は、観光地ではなく暮らしの場所です。客のほとんどが住民で、昼は塾通いの子をもつ親や会社員、夜は仕事帰りの近所の人が同じ食堂に座ります。だから値段は観光地の基準ではなく、町の財布に合わせてつけられています。

この記事は千戸・岩寺ガイドと芳荑洞・オリンピック公園ガイドの続編です。2本で紹介した店は除き、その東側だけを扱います。

まず結論から

  • 5号線1本で全部回れます。千戸から吉洞まで2駅、明逸4駅、高徳5駅。ただし江東駅で路線が分かれるので、行き先表示を必ず確認。
  • 吉洞は屋根付きの市場通り(吉洞福笊籬市場)と、町の名前を冠したうどんチェーンの本店が軸です。
  • 明逸駅は50年以上続く明逸伝統市場とその横のタッパル屋、そして夜の路地「ミョンニダンギル」。
  • 高徳駅周辺は団地商店街の手打ちカルグクスやクズ冷麺など、住民が何十年も通う昼ごはんの店が強い。
  • 遁村洞では、駅近くの伝統市場散策と周辺の路地での食事を組み合わせられます。

吉洞・遁村・高徳はソウルのどこ?行き方は?

ソウル江東区の東の端、京畿道河南(ハナム)市と接する住宅地です。 蚕室からなら8号線で千戸まで行き、5号線に乗り換えるのがいちばんシンプル。光化門や汝矣島(ヨイド)など5号線沿線に泊まっているなら、乗り換えなしで来られます。

ここで必ず知っておきたいことが一つあります。5号線は江東駅で2方向に分かれます。 一方は吉洞・クブンダリ・明逸・高徳・上一洞(サンイルドン)を通って河南検丹山(ハナムコムダンサン)まで、もう一方は遁村洞・オリンピック公園・芳荑(パンイ)を通って馬川(マチョン)まで。同じホームに両方面の電車が交互に来るので、電光掲示の行き先を見てから乗ってください。

🚇 5号線の駅別 — 千戸から何駅、降りて何を食べる?

駅千戸から乗る電車降りて食べるもの
吉洞2駅河南検丹山行き吉洞福笊籬市場、精肉食堂、うどん本店
クブンダリ3駅河南検丹山行きデザートカフェ
明逸4駅河南検丹山行き明逸伝統市場、タッパル、ミョンニダンギル
高徳5駅河南検丹山行き手打ちカルグクス、クズ冷麺の定食
上一洞6駅河南検丹山行き煮干しだしのカルグクス
遁村洞2駅馬川行き遁村駅伝統市場、コンタン・コングクス

なぜこの町では「団地商店街の食堂」が強いのか

  • この一帯は1963年まで京畿道広州(クァンジュ)郡でした。ソウルに編入されたあと大規模な団地が建ち、今の町の骨格ができました。高徳洞が明逸洞から分かれたのも1985年のことです。
  • 団地が大きいと、団地内の商店街と駅前の市場が事実上の飲食街になります。だから飲み屋街ではなく、商店街の1階や市場の路地に老舗が残りました。
  • 江東区の記録にある具体例は高徳住公7団地の建て替えです。工事期間は2017年4月〜2019年12月、竣工認可日は2019年12月30日でした。
  • ちょっと面白いのは、「高徳駅のおいしい店」として紹介される店の住所が「明逸洞」であることが多い点。高徳駅が2つの町の境界にまたがっているためです。地図検索で混乱しないように。

吉洞で地元の人は何を食べる?

市場の肉、スンデクク、そして町の名前のついたうどんです。 吉洞駅周辺は江東区で千戸の次に古い生活商圏で、その真ん中に屋根付きの市場があります。

吉洞福笊籬市場 — 屋根の下の300m

吉洞駅の近くに約300m続く市場通りです。2014年にソウル市の「ソウル型新市場」事業に選ばれ、2016年までにアーケード(屋根)と顧客センターが整備され、路上の露店29か所がデザインされた屋台として正式に営業できるようになりました。2016年のソウル新聞の記事では1日およそ1万3,000人が行き交うとされた通りで、今もおかず屋、餅屋、精肉店、軽食の店がぎっしり。雨の日でも歩きやすいのが、意外な長所です。

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🥩
ユギョン精肉食堂
吉洞市場の中の精肉食堂。肉屋で選んだ肉をすぐ横の席で焼きます。地下席があるので、1階が満席に見えても入れることが多い店です。
🍜
キルドンうどん本店
今では全国に支店があるうどん・キンパのチェーンの1号店。町の名前がブランドになった店として、例外的に載せました。
🍲
コグプ・アバイスンデ
鎮皇島路(チナンドロ)沿いのスンデクク店。豚腸の腸詰め独特の香りが強く、好みがはっきり分かれます。一人客が多い店。
🐙
キルジョ
タコ炒め定食や、取り分けて食べる海鮮鍋を扱う海鮮料理店です。

ユギョン精肉食堂(千中路52キル38、吉洞市場内) — 精肉店の一角にテーブルを置き、選んだ肉を焼く精肉食堂(チョンユクシクタン)です。牛肉と豚肉を扱い、サムギョプサル、豚トロ、ユッケなどが候補。注文前に現在のメニュー、量、価格を確認しましょう。

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キルドンうどん本店(千戸大路1135、吉洞駅と江東駅のあいだ) — 運営会社によると、ブランドは2013年に吉洞の小さな店から始まりました。うどん、キンパなどの手軽な韓国式の食事が中心。本店では、町の名前が看板になった背景も感じられます。訪問前に、この店舗の現在のメニューと営業時間を確認してください。

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コグプ・アバイスンデ(鎮皇島路127) — スンデククや盛り合わせスンデを食べる店。スープと一緒にスンデも食べたい場合は、単品や定食に何が付くか注文時に確認を。レビューでは豚の香りが強いと評されています。ピーナッツなどのアレルゲンは店に直接確認してください。レビューだけで、特定のアレルギーに対応できる料理かは判断できません。

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キルジョ(千戸大路1173) — タコ炒め定食や海鮮鍋を扱う海鮮料理店。一人なら定食、大人数なら鍋を分ける形が選択肢です。現在のメニュー、最低注文数、営業時間は店に確認してください。

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明逸駅のタッパル通りとミョンニダンギルはどんな場所?

昼は市場、夜はタッパルと路地の飲み屋。 明逸駅は出口番号で性格が分かれます。4番出口側が明逸伝統市場、1・2番出口側が夜の路地ミョンニダンギルです。

明逸伝統市場 — 50年続く町の市場、タッパル通りと多文化通り

江東区庁の紹介では50年以上住民の暮らしを支えてきた市場で、明逸駅4番出口から徒歩3分ほど(良才大路138キル22)。果物、おかず、餅、精肉の店のあいだに、タッパル通りと多文化通りが設けられているのがこの市場の個性です。

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ミョンイル・タッパル — 市場近くの鶏足屋

ミョンイル・タッパル(上岩路47キル86、明逸洞) — 明逸伝統市場近くの鶏足料理店です。市場の近くで辛いタッパルを食べたいときの候補です。

看板の元祖タッパルは、汁気を少し残して煮込んだ鶏足。おにぎりやケランチムも一緒に選ぶ候補です。提供中の量、価格、営業時間は訪問前に店へ確認してください。

注文のコツ:初めてなら骨なしより汁気のある元祖タッパル小+おにぎり+ケランチム。おにぎりを残ったタレに崩して混ぜ、ケランチムで口の中の辛さを冷ます。これが地元流の順番です。

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ミョンニダンギル — 季節のイルミネーションが灯る夜の路地

明逸駅1・2番出口から1〜2分、高徳路38キル一帯が地元でミョンニダンギルと呼ばれる路地です。江東区庁の紹介によると、4本の路地それぞれに春・夏・秋・冬のテーマのストリングライトが掛けられています。特定の店というより、夜に路地をひと回りして、気になった店に入るタイプの場所。焼肉、居酒屋、デザートが混ざり、チェーン店も多いので看板を見て選んでください。


高徳・上一洞の団地商圏、昼ごはんはどこで食べる?

手打ちカルグクスとクズ冷麺の定食です。 高徳駅周辺は団地、塾街、大型スーパーが隣り合う典型的な住宅商圏。昼どきに親や会社員の行列ができるのは、たいてい麺の店と定食屋です。

🥢
コヒャンチプ手打ちカルグクス
高徳駅近くで、手打ちカルグクスやスジェビを食べる店です。
🍝
コドク・パプチプ
クズ冷麺と、豚焼肉・豚肉の辛炒め定食を扱う町の食堂です。
🐟
ヨンムン・カルグクス
上一洞駅側の煮干しカルグクス。メニューはシンプルで回転が速い。夏は石臼挽きのコングクス。

コヒャンチプ手打ちカルグクス(東南路73キル23、住所は明逸洞) — 手打ちカルグクスと手ちぎりスジェビ(すいとん)の店。コングクス、マンドゥ、ゆで豚もメニューにあります。手軽な食事なら麺を一杯、人数が多ければ取り分ける料理を相談してみてください。現在のメニュー、価格、営業時間は訪問前に確認を。

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コドク・パプチプ(高徳路266、高徳駅から徒歩約5分・イーマートの裏手) — チンネンミョン(クズ冷麺)、豚焼肉や豚肉の辛炒め定食、土鍋プルコギを扱う町の食堂です。現在のメニュー、価格、昼休憩を確認してください。注文用キオスクでは写真を手がかりに選べます。

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ヨンムン・カルグクス(上一路125、上一洞駅4番出口から徒歩約8分) — 上一洞の麺料理店の2号店で、煮干しだしのカルグクスと季節のコングクスを扱います。レビューでは、野菜入りの澄んだスープとコシのある麺が紹介されています。営業日と昼休憩を確認してから向かいましょう。

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遁村洞の伝統市場周辺では何を食べる?

町の食を歩いて探すなら、市場通りから。 遁村洞駅周辺の路地では、日常の買い物と食事を組み合わせられます。利用する店を選び、現在の営業時間に合わせて予定を立ててください。

遁村駅伝統市場とその横の路地

遁村洞駅3番出口、豊盛路58キル一帯が遁村駅伝統市場(トゥンチョンヨク伝統市場)です。江東区庁は「市場と飲食街が一緒にあり、若い人からお年寄りまで訪れる場所」と紹介しています。規模は小さいものの整然としていて、ホットク(蜜入りのおやき)やトッポッキなどの軽食から、野菜・魚まで揃います。

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コモネ元祖コンタン・ファンテタン(豊盛路57キル13) — 市場横の路地にある大豆料理店。大豆をすりつぶしたコンタン、おから鍋、チョングッチャン、コングクスのほか、干しダラ料理も扱います。大豆料理だからヴィーガンとは限りません。魚だし、干しダラ、肉、おかずの調味料を注文前に確認し、現在の営業時間と価格も店に問い合わせてください。

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吉洞・高徳のカフェはどこがいい?

町のカフェはベーカリーとデザート系が強めです。 千戸・岩寺のようにロースタリーが集まる路地はなく、代わりに団地の住民がパンやケーキを買いに行く広めの店が、駅ごとに1〜2軒あります。

オルタナティブ(千中路206、吉洞駅) — 開放的な客席でパンとコーヒーを楽しむベーカリーカフェ。吉洞福笊籬市場周辺で休憩する候補です。その日のパン、豆、価格、営業時間を確認しましょう。

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クムベオ(明逸路26キル12、クブンダリ駅) — コーヒーと季節のケーキを楽しむデザートカフェ。最近の訪問記録では果物のケーキやピンスが紹介されているため、栗のデザート一品に絞らず、当日のショーケースから選ぶのがおすすめです。現在のメニュー、価格、営業時間は訪問前に確認を。

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☕ 駅別カフェ — 休憩先を選ぶための一覧

#店名駅タイプこんなときに
1オルタナティブ吉洞ベーカリーカフェ座ってコーヒーとパンを楽しみたい
2クムベオクブンダリデザートカフェ季節のケーキを選びたい
3バハマス吉洞コーヒー吉洞でコーヒー休憩
4シナモンガーデン高徳コーヒーカルグクスのあと高徳駅近くで
5ディスイズファイン遁村洞カフェ遁村駅伝統市場に寄ったあと
6シモ明逸ピンスカフェタッパルの辛さを冷ますとき

店選びの前に、どんな料理を比べる?

吉洞・遁村・高徳の料理一覧 — 現在の価格と営業時間は各店へ確認

店看板メニュー最寄り駅
キルドンうどん本店キルドンうどん / ツナキンパ吉洞・江東
ユギョン精肉食堂サムギョプサル / 豚トロ吉洞
コグプ・アバイスンデスンデクク / スンデ定食吉洞一帯
キルジョナクチポックム定食吉洞
ミョンイル・タッパル元祖タッパル 小・大明逸
コヒャンチプ手打ちカルグクスカルグクス・スジェビ高徳
コドク・パプチプクズ冷麺 / 豚キムチ炒め定食高徳
ヨンムン・カルグクス煮干しカルグクス上一洞
コモネ元祖コンタン・ファンテタンコンタン / コングクス遁村洞

1日ルート — 千戸から東へ

  • 高徳駅周辺で昼食 — 営業時間と昼休憩を確認してから、カルグクスかクズ冷麺を選びます。
  • 日中に明逸駅へ(1駅戻る) — 4番出口から明逸伝統市場へ。
  • クブンダリ駅か吉洞駅周辺でカフェ休憩 — その後、吉洞福笊籬市場の屋根の下を散策。
  • 明逸駅周辺で夕食 — タッパル屋の営業時間を確認して夕食時刻を決め、ミョンニダンギルを歩きましょう。
  • 遁村洞は別の日に — 馬川行きに乗り換える必要があるので、オリンピック公園の散歩とセットにするのが効率的(オリンピック公園駅から1駅)。

いつ行くのがいい?気をつけることは?

食べたいものを決めてから、当日の営業を確認しましょう。 市場、麺の店、焼肉店、カフェの営業時間は共通ではありません。各店の営業日、休憩時間、ラストオーダーを確認してください。

実践チェックリスト

  • 5号線の行き先を確認。江東駅から先、吉洞・明逸・高徳は河南検丹山行き、遁村洞は馬川行きです。乗り間違えると江東駅まで戻ることに。
  • 昼休憩を確認。 訪問前に、現在の営業日、休憩時間、ラストオーダーを店に確認してください。
  • 地図検索は洞の名前まで入れる。高徳駅近くの店の住所が明逸洞のことが多く、同じ店名の支店もたくさんあります。ボタンの検索語をそのまま使ってください。
  • 市場は午前〜昼過ぎがにぎやか。夕方になると閉める店が増えます。
  • 英語メニューは期待しないこと。キオスクや写真メニューのある店が多いので、翻訳アプリのカメラで十分です。

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